乳酸菌と腸内細菌の関係について

★乳酸菌と腸内細菌の関係。
 私たちの腸内細菌には100種を越える、総数で約120兆個・1Kgもの膨大な数の腸内細菌が住みついています。人間の体を構成している細胞数は60兆個と言われていますので、いかに多くの細菌が共存しているかが分かります。これらの腸内細菌には、からだにとってためになる有益菌(ビフィズス菌、乳酸桿菌、腸球菌など)と、腐敗を起こし、有害物質をつくり出したりする有害菌(ウエルシュ菌、雑菌など)などの善玉菌と悪玉菌とに分けられます。
 健康な人の腸内では、善玉と呼ばれる有益菌が優勢で、悪玉と呼ばれる有害菌を抑えています。有益菌は様々な形でヒトの生命活動、とりわけ免疫機能に関わって自然治癒力が高まります。

★腸内細菌には善い菌と悪い菌がいる。
 細菌といっても、べつに「バイ菌」とうわけではありません。食べ物を腐らせる悪玉菌の他に、私たちを外敵から守ってくれる善玉菌もいるのです。たとえばコレラ菌や、Oー157などの病原菌やウイルスを防いだり、私たちの免疫力を鍛えたりもしています。

 腸内細菌の有益菌は、老化や病気の予防効果がある事が判明し、免疫力に大きな影響力を持っているという事実とされてきました。人間の免疫力を支えているのは、実は乳酸菌などの有益菌であるという事が言えるわけです。逆に、腐敗菌などの悪玉菌は免疫力を低下させると考えられています。
 腸内にいる乳酸菌の生成物質もまた、人間の免疫力に対して影響している事が判明してきたのです。食べ物を腸内細菌が発酵し吸収しやすくなった人間のエネルギーとなる栄養と乳酸生産物質などを腸管は、おびただしい数のせん毛と呼ぶ突起から吸収されます。
 免疫力とは人間に備わっている外敵に対する抵抗力そのものであり、実際は免疫細胞と呼ばれる細胞などが、体の至る所で細胞の修復や外敵の排除をする力です。感染症や病気の予防の意味から、また、健康である為には、腸内細菌のバランスが大切なのです。